chikyu Bijo Nendaiki

女性美を医学的・性愛学的・九星占術の視点で追究します。

★紅涙の風景(抜粋:無料sample)

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<第三章から抜粋>


 美弥子はバスローブで身を包んでいた。白いパンティー。特大のブラジャー。アンナはもっと凄いんだろうな、と僕は夢想している。美弥子だって凄い。
「なに、ボーッとしてるの。今日はなんか変よ、大介。それにそのアザはどうしたの?」
「なんでもないよ」
「誰かと喧嘩でもした?」
「どこかで打ったみたい。考え過ぎじゃないの」
「私が嫌いになったの?」
たしかに美弥子は僕を勘ぐっている。僕は何となく、とぼけようとしている。一瞬、望月の件が頭にあった。
だが美弥子の存在がそれをすぐ忘れさせていた。
「またそういうことを言う」
美弥子はよく涙を流した。彼女のけなげな涙だ。僕はいつもそれに惹かれる。僕は美弥子が要求していることは、言葉で言わなくても分かっていた。僕はいつものように美弥子を癒してあげようと思った。
「来て」
美弥子は仰向けになった。いつもの情欲が走った。
 僕は美弥子の紅い局部を優しく、口で攻めていた。美弥子はあえいだ。僕の両手は美弥子のブラジャーにあった。その先端を指で擦る。美弥子はブラジャーを外した。乳首の大きさがみるみる大きくなった。美弥子は自分で乳房を呼び寄せ慰めている。
「今日は何してもいいのよ」
 僕は一目散に美弥子の乳房に、鋼鉄を挟んだ。柔らかな摩擦。至福の時だ。僕の動きで、大きな乳房が波の振動を繰り返した。僕の情欲が一番湧くときだ。一回目の白い液が胸の谷間に激流した。
 僕はしばらくして、美弥子の膣に挿入した。速度はゆっくり目にしていた。美弥子は行為の前から夢想しているように思えた。アンナのことなのかは分からない。そういう気がしただけである。
美弥子は正常位の途中で僕に話しかけた。
「ねぇ、大介…」
「何?」
「また考えごと?」
「美弥子のことだけだよ…」
「ならいいんだけど…」
僕は意識の中では何も夢想していない。美弥子は不安なのだ。なぜ?僕はこの時は美弥子だけのつもりのはずだった。
彼女は僕の意識の裏側がよく見えるのだろうか。僕は一瞬、渋谷で会った女とみどりさん、アンナの事が頭に浮かんでいた。感の鋭い美弥子は、それを見逃さなかった。
「あっ、ダメだ…」
「もう?」
僕はこの日の美弥子はいつもと違う事に気づいた。美弥子の中に僕は自分の液を出していた。力が抜けた僕は、仰向けになった美弥子を激しく抱きしめた。美弥子の心臓に耳を当てる。
僕は赤子のように、美弥子の巨大な乳房に埋まっていた。体が一体になったというのに、美弥子と僕には寂寞感があった。
美弥子からいつもの要求がない。あの積極性がないのだ。美弥子は他の事を思っている様子だった。なにか新しい世界。そのような充たされた眼をしていた。美弥子は、僕がいつでも籠の中にいる小鳥だと思っている。
これまで、僕はその状況に満足していたような気がする。でも、ここしばらくの間、僕は籠の中にいるのが息苦しくなっていた。僕は海原を飛び回る鳥になろうとしている。美弥子は、それが不安になっていたのだろう。
僕は美弥子と西田アンナとの噂は、信じないように努めていた。それが、今では、はかない思いとなりつつある。僕は美弥子は責めるつもりはない。美弥子も僕の自由を拒むつもりはないだろう。
体と体の一体感。壊れそうで壊れない、見えそうで見えない、身勝手なジェラシーを生む。お互いに不確かで束縛されない信頼感もあった。揺らいだら揺らげばいい。彼女もそう思っているはずだ。
しばらく、離れたほうがいいと僕は思った。その後は、また自由に考えればいい。男と女を本能的に感じればいいのだ。答えはそこにある。
「大介。私しばらく、日本を離れようと思うの…」
「えっ?」
美弥子はシャワーで体を流し、着替えをし始めた。
美弥子は言い出したら、後には引かない。僕は諦めてうなづいていた。
「そうだな。君がそういうなら、僕は何も言わない…」
僕には引き止める気はなかった。彼女にだって自分の世界がある。何であろうと納得がいくまで極めればいい。ぼくはそう思っていた。
「また、戻りたくなったら、いつでも戻ればいいよ…」
「大介。ゴメンネ…」
美弥子は自分を律する事が出来ないことに、苛立っている様子だった。
「僕は見送らないよ…。たぶん…」
「…」
美弥子はケータイの着信に耳を置いていた。
「あっ、私。いまから出るわ…」
 相手は女のようだった。
「落ち着いたら連絡するわね…」
「無理しなくていいよ…」
僕はそっけなく言った。もっと優しく言えばいいのにと、自分を責めていた。
突然の別れに僕は動揺し始めていた。部屋のドアが開いた。美弥子が午後の逆光に吸い込まれていた。
僕の中には、美弥子の体温だけが残っていた。

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